【ミニマムな暮らし】人気急上昇中のコンパクトハウスの魅力とは?
近年ではコンパクトハウスが注目されており、その名を聞くことも多くなってきました。そのため、コンパクトハウスを建築したいと考えている人もいるのではないでしょうか。家の床面積が狭いので、コンパクトハウスには限られたスペースを快適に過ごすための工夫が多く詰め込まれています。今回は、コンパクトハウスの魅力やデメリットを紹介しましょう。
コンパクトハウスとは?
定義はありませんが、一般的に延べ床面積が30坪(約99.17㎡)未満の住宅を指します。家の中の無駄なスペースを削減するため、廊下をリビングと一体化することで広く見せる、階段を狭くする、引き戸を採用するなどの工夫が施されているようです。
コンパクトハウスの魅力
建築費用の削減や減税
建築費用をおさえることができるのはもちろん、エアコンの台数が少なくて済むので光熱費などの生活費も削減できます。そして土地が200㎡以下の「小規模住宅用地」に該当する場合は、固定資産税や都市計画税などの負担が少なくなるようです。秋田市では小規模住宅用地であれば課税標準額が評価額の6分の1とする特例があり、課税標準額を軽減する措置が取られています。
新築後3年間適用される減額措置には、居住部分の床面積が120㎡までの場合は固定資産税を2分の1とするものもあるようです。減額の対象となる要件があるので、気になる場合は秋田市のホームページで確認しましょう。秋田市以外にも減額措置が取られている場合もあるので、居住予定地域の行政のホームページを閲覧することをおすすめします。
家の設備やデザインに予算を回せる
建築費用を安価におさえられる分、設備やデザインに予算を回せるのもメリットの1つです。外装のデザインにこだわり、気に入った内装で落ち着ける空間にするのもおすすめでしょう。耐震等級3や高気密住宅、太陽光発電のためのソーラーパネル、蓄電器など、メーカーや工務店によって取り扱っている設備が異なります。どのような設備を追加できるのかも相談しておくようにしましょう。
どこに何があるか把握しやすい
広い家に住んでいると収納場所も自然と増えていくので、どこにしまったかわからない物があるなどのデメリットが考えられます。しかし、コンパクトハウスでは収納場所が決められているので把握しやすく、探し物を早く見つけることができたり、生活用品を重複して買ってしまうことを減らしたりできます。掃除が早く終わるというのもメリットの1つでしょう。部屋数が少なければ掃除機の稼働時間も短くて済むので、掃除を早く終わらせることができます。
コンパクトハウスを建設する際に注意するべき点とは?
床面積が少ないことから、気になるのはコンパクトハウスの収納力ではないでしょうか。間取りを設計する段階で、あらかじめ収納を多くしたいことを伝えておきましょう。階段の下のデッドスペースを活用したり、壁面を収納棚にしたりするなど、工夫次第で収納を増やせる点が複数あります。
またロフトは、床面積がロフトのある階の2分の1であることや、天井の高さが1.4m以下であることなどの条件を満たせば「小屋根裏物置」とみなされ、床面積に含まれません。そのほかにも、「小屋根裏物置」と認められるには、複数の条件があります。収納がないことやロフト内部に電話やテレビ、インターネットのジャックがないこと、畳や絨毯、タイルカーペットではないことなどが挙げられるでしょう。
「小屋根裏物置」を床面積に含めるか含めないかで仕様が変わってくるので、床面積が増えることを重視しないのであれば、中2階の床下収納を活用して収納スペースを増やすこともできるようです。
コンパクトハウスを建設するうえで確認すべきポイント
周辺環境は適しているか
建築する前に、建築予定の土地の周辺環境を把握しておくことも大切です。隣家との距離が近ければ、エアコンの室外機やテレビの音などの騒音に配慮しなければいけません。また窮屈さも感じてしまうでしょう。カーテンを開くと部屋の中が見えてしまう場合は、窓用のマジックミラーフィルムをつける、表面に凹凸がついていて目隠し効果のあるガラスにする、目隠し用のルーバーを設置する、フェンスを設置するなどして視界を遮る必要があります。
家の前の道路
土地に面している道が狭ければ、建築する際の資材を置くスペースが確保できないこともあり、資材保管用の場所やトラックの用意で余計にコストがかかってしまいます。また交通量が多い道路が面している場合は、駐車や出庫が困難になるでしょう。道が狭ければ何度も切り返しをしなければいけない、複数台あるのに縦列駐車しかできなければ車の入れ替えにも時間がとられるため、土地に面している道の状況も確認する必要があります。
コンパクトハウスは魅力ある素敵な住宅ですが、その分デメリットも存在します。メリットとデメリットを充分に把握した上で決定しましょう。間取りや収納は設計士の知識と発想力で変わるので、納得いくまで話し合うことも大切です。建築の工夫でカバーできない周辺環境は、建築前にしっかりと確認してください。