注文住宅で起きがちなトラブル事例を確認!未然に防ぐためには?
「いつか注文住宅を建てたい」そんな夢を持つ人は多いでしょう。注文住宅を建てるには、たくさんの人の協力が必要です。それゆえ、しっかりとコミュニケーションを取らないと、トラブルが起きてしまいます。誰でもトラブルは避けたいもの。注文住宅で起きがちなトラブルを未然に防ぐには、どうすればよいのでしょうか。具体的に解説します。
注文住宅で起きがちなトラブル事例
注文住宅ではどんなトラブルが起きやすいのでしょうか。具体例を紹介します。
図面と仕上がりが違う
稀にあるトラブルが、図面と仕上がりが違うというものです。注文住宅を建てる時、もともと予定していた部分に変更を加えることはよくあります。しかし、口約束だけで変更してしまうのは危険です。業者と施主が合意の上で変更をしたという記録を、図面や別紙に残しておきます。何かあっても後から間違いを指摘できるからです。
引き渡しが遅れる
悪天候が続いたり、材料の入荷が遅れたりすると、引き渡しが遅れることがあります。事前に決めていた引越しの日程を延期しなくてはならないことも。もし、スケジュールどおりに作業が進んでいないと感じるなら、担当者に進捗状況を確認してみましょう。
近隣住民とのトラブル
住宅建設の音や埃が、近隣住民とのトラブルになることがあります。とくに住宅密集地では騒音問題に発展しやすい傾向があるので、注意が必要です。
追加工事で費用が増える
オプションや材質変更など、注文住宅で追加工事が発生するのはよくあることです。しかし、追加工事をすれば当然費用は上乗せされるため、見積もりを取ってから工事を進めるのが賢明でしょう。とくに、施工業者から追加工事を提案された場合は、あとから高額な費用を請求されないよう工事内容と費用を必ず確認します。不明な点は、作業開始前に問い合わせるようにしましょう。
坪単価の計算方法が異なる
坪単価×延床面積で住宅の目安金額を出す人は多いようです。しかし、施工業者は、玄関ポーチやバルコニーを含めた見積もり金額を提示することがあります。必ず見積書の内訳を確認するようにしましょう。
ローンに関するトラブル
住宅価格だけでなく諸費用を含めた金額を借入しないと、支払金額が足りなくなる可能性があります。たとえば、駐車場や庭などの外構工事が終わらないうちに融資を実行してしまい、外構工事分の費用が足りなくなってしまうことがあります。住宅ローンの申請は、すべての金額を確認したうえで行うことが大切です。
現金で支払う諸費用を把握していなかった
手付金や手数料などの諸費用を把握していないと、現金が足りなくなってしまう可能性があります。あらかじめ費用を計算し、明細と照らし合わせて準備しておくとよいでしょう。念のため、余裕をもって現金を用意しておく方が安心です。
注文住宅のトラブルを未然に防ぐ方法を知っておこう!
注文住宅のトラブルはさまざまあります。トラブルを未然に防ぐには、どんな点に気をつければよいのでしょうか。知っておくと役に立つポイントを把握しておきましょう。
建てたい家と予算のすり合わせをする
目指すべき住宅がわからなければ、家を建てることはできません。まずは住宅そのもののイメージを明確化し、どんな家に住みたいのかをイメージします。次に、お金をかけるべきところとそうでないところを決めます。予算が決まっている場合は、素材や施工方法を変更することで、予算内に収めることが可能となります。追加工事はいくらまでならできそうか、といったことも決めておくとよいでしょう。また、新調する家具やカーテンなどの費用も忘れずに計算に入れるようにします。トータルでいくらになるかという予算の立て方が大切です。
住宅に関する情報を集める
住宅に関する知識を身につけることで、視野が広がります。施工方法や素材について、完成した住宅に欠陥が見つかった時の対処法など、メリットになる情報はたくさんあります。すべてを業者任せにせず、少しでも自分で調べることが大切です。
引き渡し前に家を確認する
通常住宅が完成すると、引渡し前に施主の事前確認が行われます。その時に、細かいところまでチェックしましょう。気になる部分は写真を撮って、業者に確認します。もし何か問題があった場合は、引渡し前に修正を依頼する方がトラブルになりません。
担当者とのコミュニケーションをとる
担当者とコミュニケーションをとり、信頼関係を気付いておくことが大切です。担当者は、理想の注文住宅を建てるためのパートナーといえます。画像を使ってイメージを共有すると、お互いの認識のズレが生じにくくおすすめです。また、担当者との関係が良好であれば、万が一トラブルが起きた時、あなたの力になってくれます。
支払いのタイミングに気をつける
一括払いをする場合は、支払いの時期に注意します。家が未完成のうちに支払いをして、その直後に業者が倒産したら、お金は帰ってきません。まずは手数料や手付金を支払い、住宅が完成したのちに支払いをするようにしましょう。
万が一、注文住宅のトラブルが起きてしまったら?
万が一注文住宅のトラブルが起きてしまったら、第三者機関や専門家に相談するのがおすすめです。感情的にならず、第三者の冷静な視点で解決策を探してくれます。もし施工不良が疑われるときは、住宅瑕疵(かし)担保責任保険を確認しましょう。施工業者は、引き渡しから10年の間に基本構造部分に問題が起きた場合、無償で修復をしなければなりません。保証内容にあてはまれば、問題解決をできます。
また、身近な人に相談して、話を聞いてもらうのもよいでしょう。具体的な解決策は見つからなくても、気持ちがすっきりしたり、ヒントを得られたりする可能性があります。手を尽くしてもトラブルが解決できないようであれば、住み替えを検討することも必要です。売却や引越しの手間と費用はかかりますが、トラブルから解放されて楽しく生活できるのであれば、その方がよい場合もあるでしょう。家は生活の基本となる大切な場所。心と体を第一に考えて、住み替えるかどうかを総合的に判断するべきです。
注文住宅で起きがちなトラブルを未然に防ぐために、まずはどんな注文住宅を建てたいのかはっきりとさせることが重要です。そのうえで、諸費用や家具などのインテリア、引越し代金など、トータルで予算を考えます。また、担当者としっかりとコミュニケーションをとることも大切です。担当者と信頼関係を築くことで、さまざまなサポートを受けることができるでしょう。すべてを業者任せにするのではなく、自分で調べることも忘れずに。それが、理想の注文住宅を建てるための近道です。